大阪市で家族信託の相談は永田司法書士事務所へ 家族信託と成年後見の違いについて
2020/07/01
こんにちは。司法書士の永田です。
ご質問が多い、家族信託と成年後見の違いをご説明したいと思います。
今回はその中でも権限や裁量についてお話します。
これらの違いを理解するには、その権限や裁量の根拠を理解する必要があります。
家族信託は契約により開始されます。
従って権限の根拠は契約によります。
成年後見制度には法定後見と任意後見があります。
法定後見は家庭裁判所への申立てにより選任されるので、法定後見人の権限は民法に規定されている範囲です。
一方、任意後見は任意後見契約により後見人の権限が定められるので、その根拠は信託と同様契約による事になります。
このように権限の根拠が契約にあるか、法律にあるか、という違いがあります。
では具体的にどのような差があるか。
契約による場合はあらかじめできる事を事細かに決定できます。すなわちご本人の意思を実現させやすい、とも言えます。
家族信託は主に財産管理の分野で、任意後見契約は認知能力が低下した後の身体監護の分野で、ご本人がどうしたいか決める事ができます。
一方、法定後見は法律により権限が定められているため、ご本人の意思はあまり反映されません。
一応民法第858条で後見人は本人の意思を尊重しなければならないとされていますので、できる限り意思を反映しようと努めますが、法定後見が始まるという事はご本人の意思が既に相当に低下している状態なので、現実には難しいとも言えます。
ただし、法定後見人には他の二者にはない強力な権限があります。
それは取消権です。
本人が法律行為を行った場合、後見人がそれを取り消す事ができます。(スーパーで買い物など日常の行為は除く。)
したがって、高齢者を狙った高額な商品売付行為等を取り消す事ができるので、その予防には法定後見が一番でしょう。
以上のようにそれぞれメリットとデメリットがありますが、全て「ご本人のため」という制度趣旨は変わりません。これらは相容れない関係ではなく、相互に補い合ってこの趣旨を全うするものと言えます。
これらの制度をもっと知りたい方、活用したい方、いつでもご連絡下さい。
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